なぜ『地質調査業』をアピールするのか?-地質調査との出会い-

始まりは・・・

もともと大好きだった自動車業界にいた私が、この『地質調査』という業界に入ったのは、2018年のことでした。

専門学校で保育士の資格を取った後、障がい者福祉施設に就職。あまりの(今で言う)ブラックな労働環境に耐え兼ね3年で退職。

その後、ガソリンスタンドに就職し、2年目に接客コンテストで全国4位、3年目から店長を約5年間勤めました。そのガソリンスタンドでお客さんとして出会った人物に誘われて入ったのがこの業界です。

それまで建設業にも全くと言っていいほど興味もありませんでしたし、もちろん地質調査なんて全く知らない業界でした。

右も左もわからない
右も左もわからない 全くの異業種

地元密着型の小さな地質調査専門の会社に誘われて、営業職として入社しました。

全く異業種からの転職だったこともあり、初めのうちはかなりカルチャーショック的な部分も多くありました。

まず、職種としては同じ営業職とは言っても、180度違う仕事でした。

まあ世の中には営業という仕事に従事している人がたくさんいるので、その業界や会社のよっても営業の手法は異なりますよね。個人を相手にする営業と企業を相手にする営業。さらに、新規開拓をどんどん進めるための営業とルート営業のようなもの。

『自社(製品)の強みをアピールする』という根本的な部分は共通していますが、働き方は全く違います。

自動車の販売の多くがBtoCであったのに対し、その会社では国や県、市町村といった役所を相手にするBtoGをメインとし、次に建築会社や設計事務所を相手とするBtoBがあり、一般の個人を相手にすることはほぼありません。

考えてみれば当然ですが、個人で地質調査を依頼することなんてなかなかありません。これが、一般的に知名度の低い原因でもあると思います。

例えば、車や家電、または保険などの商品を購入する機会はよくあるので、やはり多少なりともその商品や販売している会社について調べたりしますよね。

役所を相手にした仕事
役所相手の仕事がメイン

しかし、個人が地質調査を必要とする時で考えると、自分の家を建てる時ぐらいですかね。

ただ、その場合も基本的にはハウスメーカーが全て代行して行うことが多いので、個人で地盤調査やさんを探して・・なんてことはほぼないです。

なので私も、地盤調査の結果みたいなものを見せてもらった記憶はなんとなくあるのですが、どこの調査やさんが調査したのかとか、地盤調査の結果がどんな内容だったのか、なんて全く気にしたことはありませんでした。

そんな全く無知な状態でこの業界に入りましたので、会社の立地や電話対応からして自分の常識が覆されましたし、会社の方針や営業の手法なんてもう、海外に来た気分というか、いや感覚としては江戸時代にタイムスリップしたぐらいの違和感に襲われました。

(この辺は会社によっても違うと思いますし、あくまで個人の感覚です。あと使う名刺の量が半端ない。)

そんな違和感の中でなんとか体を順応させていくうちに気づいてきたこともいくつかありました。

昔から変わらない体制であることは、逆に伸びしろと変化の可能性が多く秘められているということです。

目新しさや斬新さこそありませんが、地質調査自体は決してなくなる業種ではないので将来性は悪くありません。

年間の仕事の発注量も多少の増減はあるものの結構安定して推移していますし、新規参入業者は他業界に比べると少なくそういった意味でも安定していると考えられると思います。

畑違いの異業種へ転職

ただ残念なことに、これは建設業全体に言えることでもありますが、地質調査の技術者(現場および建設コンサルタントとしての)の後継者、つまり次世代の担い手を確保し技術を継承することを後回しにしてきた結果、技術者の高齢化が顕著になっています。

そもそも新卒や未経験の若手をゼロから育てるということを放棄している状態で、これでは当然ながら若い技術者を育たず、業界が衰退していくのは目に見えています。

さらに、日本は人口減少が始まっており、つまり働き手の数もどんどん減っていくということです。元々、一般の人への認知度が低いこの業界においては、自ら存在をアピールしていくことは必要不可欠だと思うのです。

だったら自分が、若者に地質調査業を知ってもらう活動をやろう!

地質調査の未来を考える
これからの地質調査業界のことを考えていきたい

そう思ったのがきっかけです。まずは業界に対するイメージの改善と様々な角度からの知名度を上げるためのアプローチです。

どうやったらいいか?なんてよくわかってないが、とりあえず動き出してみよう!

それだけでした。まあそんな思い付きで始めたこの『地質調査業』という業界のいイメージと知名度アップ、そして一人でも多くの若者が地質調査の技術者を目指してもらえるようにリアルな現状や仕事・業界の魅力などを伝えていこうと思います。

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